[完] スマフォン忍者 HISANO

弐 いざ出陣だ!

「寿乃ちゃん、数学教えて。」

 瞳美は中三の数学の教科書持っている。
 
 瞳美のやる気は満々、でも寿乃は少々不機嫌。


「あぁいいよ。っで、どこが分からないの?」
「全部!」


――おい!それじゃどうすればいいのよ!!――

 寿乃は驚いて、急激にテンションが下がった。

 なんでかって?

 今、大忙しだから。そんなことに付き合っていられないから。

 今、王路たち五人分のメール全部読んでいる。

 
 それにしても、なんでこんなことをしているのかって?

 それは、わなを仕掛ける際の参考にするため。
 どんなわなを仕掛けるかは、のちに明らかになるから、その時に話そう。

 では、どうやって五人分のメールを手に入れたかって?

 それはね、赤外線をピッと出して盗んだんだよ。

 もちろん、これは犯罪行為。

 でも、もっとひどいことをしたのは誰って思って、罪悪感から開き直っている。

 よい子はマネしないように。

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