郵便屋さん。
 




「以上、遅れた理由です。
…内容薄いでしょ?」




蒼山さんのさらさらな髪が
横顔に影を落とす。




「そんなことないです…」



「うぁー…」



嘆く蒼山さんは
子どもみたいで



「よしよし」




つい撫でてしまった。

その瞬間、





ギュッ…




握られていた手を引っ張られて
蒼山さんの胸に収まる。




「蒼山さ…っ」







「…ちょっとだけ、このままでいさせて」





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