王子と秘密の甘い時間。


目の前には、にっこり笑っている慧斗。

なんとまぁ器用な……。


「……………ハイ。」


私は見えない圧力に身を縮ませ、返事をした。





「これから、第1回、文化祭委員会を始めます。」


う……。

居心地悪い。悪すぎる。


視線が隣に集中してるのが分かる。


「……男子もか。」


女子様の黄色い視線のなかに、男子の熱い視線を感じる。


……キモい。


「何が?」


慧斗が小さい声で問いかけてくる。


「いや、慧斗、凄い人気だなぁと。」


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