2番目の恋人
〜*皐Side*〜
――♪〜♪♪
またか……
図書室を出たと同時に、流れた着メロ。
でもあの俺には似合わなすぎる可愛い着メロじゃなく、違う着メロ。
「もしも…『皐―っ!!』
うるせっ……
「なんだ……ナガレか」
『なんだとはなんだっ!親友に対してそれは失礼じゃないか!?』
だからうるさいって……
携帯のギャアギャア騒いでるのは畑中ナガレ[はたなかながれ]。
小さい頃からのダチで、唯一心を開ける人物。
『つ―か授業サボってどこ行ってたんだよ。』
「息抜き」
目的地まで話ながら歩く。
『息抜き?何かあったのか?』
「いや、別に……」
何もないけど、ただ漠然と息が詰まった。