2番目の恋人


〜*皐Side*〜


――♪〜♪♪


またか……



図書室を出たと同時に、流れた着メロ。



でもあの俺には似合わなすぎる可愛い着メロじゃなく、違う着メロ。



「もしも…『皐―っ!!』



うるせっ……


「なんだ……ナガレか」



『なんだとはなんだっ!親友に対してそれは失礼じゃないか!?』



だからうるさいって……



携帯のギャアギャア騒いでるのは畑中ナガレ[はたなかながれ]。



小さい頃からのダチで、唯一心を開ける人物。



『つ―か授業サボってどこ行ってたんだよ。』


「息抜き」



目的地まで話ながら歩く。



『息抜き?何かあったのか?』


「いや、別に……」




何もないけど、ただ漠然と息が詰まった。




< 22 / 339 >

この作品をシェア

pagetop