私と彼の歩く道


「どうした?嶋田。急に立ち上がって」


クラス中の視線が、私に集まる。


「あ、あの…。それって、強制ですか?」


「授業の一環だからな。強制と言えば、強制だ」

うそ~。


郁斗のクラスなんて、嫌だよ~。


力なく椅子に座り込んだ時、ヒソヒソ話しが聞こえてきた。


「4組って、あいつがいるじゃん」


「倉だろ?倉郁斗。嫌だよな~?」


さっそく、郁斗の噂話だ…。




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