先生と個人授業と恋愛事情

受験の終わりと蒼の家でパーティー

二学期が終わって以来蒼からの参考書を見ながら過ごすことが多くなっていた
別れて以来蒼がいつも指摘してくれていたのにそんな彼からの指摘がなくなって寂しくて仕方がなかった
本当に大切なものは失ってから気がつくということに今更わかってもあの日以来蒼に話し掛けられなくなっていた
あんな顔をさせてしまったから葵は蒼がいつも優しいから傷つかないと思っていたけど彼は繊細だから気がつかなかった
彼が今まで笑ってくれていたからわからなかったけど蒼は肝心なことはいわないから優しさに甘えて彼を傷つけていた
『今更謝ってもきっとケンカになるだけだってわかっていても好きなのよね』
葵は一人でいるのが寂しいと思うのは蒼がいないからだと別れて以来そう思えるようになった


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