ツンデレの涙
悠斗の吸う煙草の煙が空に消えていく。


コーヒーの温かさも手に馴染んでる。





「そっか・・・」


「・・・うん・・・」




悠斗は何も言わない。ただアタシと休憩時間を過ごしてくれた。

きっと聞きたかったかもしれないけど、そのまま仕事に戻って行った。




悠斗・・・ありがとう。




聞かないでいてくれて良かった。

もし聞かれていたら、きっとアタシ仕事なんか手に付かなくなっちゃうもんね。




そろそろアタシの休憩時間が終わる。30分なんてあっという間。





「ピッ」




店に入る前にメールチェックする。


メールは着てない。



俊のヤツ。
また忙しいのかなぁ・・・




朝起きて、店に入る前、休憩時間、退社するとき、眠る前・・・

いつの間にか暇さえあればメールチェックが癖になっていた。



そうでないと俊から遠ざかってしまいそうだったから。





こんなクセいらない・・・



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