嘘つきな彼女Ⅱ


「おい、花子」



後ろから声をかけられて、思わず身構える。



1日に数回、こうやって突然話しかけられる。



こんな呼び方をするのはひとりしかいない。



「何?」



どんなに感情を押し殺しても、クスッと笑われるだけ。

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