欲望チェリ-止まらない心
「三咲が生徒会に入ってきたら俺も嬉しいな」


そんなあたしにひー君が言った。


「三咲、おいでよ」


「!!!」


薄暗い部屋でほんのり赤くなるひー君の耳に


あたしの耳まで赤くなった。


鼓動がドンドンと早くなる。


そそそ…そんな表情されたら期待しちゃうじゃんか!


だけど、ひー君があたしを好きな訳ない。


だってあたし、今までだってそれとなくひー君に気持ちを伝えてきたもん。


幼なじみっていう微妙な関係上はっきり告白は出来なかったけど…


ひー君に好きを伝えてきた。


だけどひー君はいつだってそれをはぐらかしてきた。


あたしは秘かに傷付いていたんだから。


「え…へへ!そうだね、考えてみる!」


あたしは無理やり笑った。


「あ、今日星が綺麗だね!望遠鏡借りてい~い?」


そしてスサッと立ち上がると、足早に窓辺の望遠鏡に向かった。


「これ、どうやってダイアル調節するんだっけ?」


無駄に明るいあたしが多分滑稽だったのか。


ひー君はクス…と笑うとあたしの背後に立った。




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