海の上 空の下
本条アカネ





大きくて、黒い、何か。


私は、それの前にしゃがんでいる。


あれは石、だろうか。


涙で視界が滲んで、よく見えない。


『…よ、な……』


何?何ていったの?


聞こえない。いつもそうだ。


…あぁ、そろそろ、夢が、終わる。



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