ロンリーウルフ

想像は巡る。

生きているのはわかったが、血だらけだったりしたらどうしよう。

ただでさえホラーなんかには弱いのに。

でももし生きているのであれば、傷ついた人を無視するなんて、ひとりの人間として、できない。

覚悟を決めるために三回深呼吸して、脚の方へ足を踏み出した。

ゆっくり、ゆっくり。

視線をしっかりと向けて。

カサカサッ

ひぃっ!

また動いた!

「だ、大丈夫、ですか……?」

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