True-History~本当の歴史~(仮タイトル)
「これは?」
玲は尻をついたまま浮かぶ土を見ていた

開いた口が塞がらない。

いきなり玲の前にどこからともなく背を向けた人が現れた

髪が長い人だ…

女の人かな

「玲君、君は蘭丸の止血をしてくれたまえ。」

どこかで聞いたことがあるような声だった
「はい」とだけ返事をし、すぐに蘭丸の近くに寄った。

「大丈夫か?」

「あぁ…なんとか…傷口を塞いでくれ…」
玲は頷くと上を脱ぎ、蘭丸の体を傷口にそってきつく縛った

「さぁ、幸村よ。覚悟はできてるな?」
髪の長い人が怒りを込めて言う

すると浮かんでいた土が周りに集まった

「くそ、お前とは相性が悪いな…」
幸村は苦笑いをした

「【殻壌土(かくじょうど)】!!」
そう長髪の人が叫ぶと土は一つの塊となり、幸村に向かって飛んでいった

「【迅雷輝】!!」
幸村の周りを雷が覆った。

そのまま幸村は走って逃げていく

幸村を追って行った土は纏っていた雷と相殺した。

「待て!幸村!」

「今日は帰らせてもらうぜ!また近いうちにな」
その後すぐに幸村の姿は見えなくなった

「幸村のやつめ…」
拳を握りしめているところを玲はじっと見つめていた

それに気付いたのか玲の方を向くと怒りの表情は消えていた
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