誰よりも、あなたに~I NEED YOU~
~大学1年生~I meet you.

始まりは同時に終わりをもたらす

明日、僕は大学生になる。

友達ができるか、サークルはなにに入るか期待で胸いっぱいな分、

不安で押しつぶされそうだった

もう高3の頃から決めていた通りの一人暮らし。

部屋は楽器禁止だが、隠れてギターを弾いていた

ギターの音はとても心地よくて不安を消し去ってくれる。

というより不安を期待の影に隠してくれるのかな。

そして次の日…

初めて着たスーツ、通学は電車。朝ホームで母親と共に電車を待っている。

母親はこの入学式のために実家から出てきたのだ。

慣れない都会に母親と共にあたふたしていた。

電車がホームに停まった。

電車の窓に映る自分のスーツ姿はいやに不格好でうまく見れなかった。

母親は僕のあとについて電車の中に入った。

僕は少し緊張気味に言った。

『大学の入学式が終わったら、すぐにうち帰るの?』

母親はいつものように返した。

『入学式終わるのお昼くらいでしょ?お昼食べてから帰るよ。お腹空いているだろうし』

大学まで駅から10分くらい歩く。

都内の駅となると朝は駅が人で溢れかえる。

人ゴミが僕も母親も嫌いだった。

僕は母親の前をせかせかと歩いて大学までの道をリードする。
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