誰よりも、あなたに～I NEED YOU～

大切な人は普通の人となにが違うんですか？

トシ、新池 俊は今、今まで経験したことのないような状況に立たされている。



それはヤンキー３人に絡まれていることだ。


足を間違って踏んでしまったことが原因。


トシはすみませんと何度も謝っていたが、ヤンキーは許す様子もない状況が続いていた。

トシがふと中央にいたヤンキーの先に見覚えのある人がこっちを見ている……











薫だ。









その瞬間、トシはヤンキーに

『あぁぁん！！俺がなにか…し・ま・し・た・か！？』

トシは吹っ切れた。


油に火を注いだように

『あぁしたよ！！てめぇ裏に来いや！！！』

『あぁ！どこへでも行ってやるよ！！この野郎！！』


人のいない場所まで連れていかれた。


もう後には引けないトシは…敵うはずもなくボコボコに。


ヤンキーの気がすんだのか最後に一発倒れたトシに蹴りをいれて去っていった。





トシは顔にあざができるほど服も泥にまみれていた。

トシは壁に座ったまま寄り掛かった。

そこへ人の影がトシを覆った。


トシはまたヤンキーが来たのか…と思って見上げたが、薫だった。


薫はトシを気遣った様子もなくこう言い放った。


『トシは相変わらず喧嘩弱いね！端から見てて笑っちゃったよ！でも逃げ出さなくて…ちょっとかっこよかったぞ！』


トシはあきれた顔して言った。

『もうちょっと優しく声かけろよ……痛っ！～口切っちゃった…』

トシは立ち上がって服の泥を叩いて軽く落とした。

トシは格好悪い姿をこれ以上見られたくなかったため、すぐにそこから立ち去ろうとした。

『じゃあな』

薫はトシの肩を叩いてこっちを向かせた。


『なんだよ！？』