STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「ねぇ。オレもそんなに
のんびりは待てない。

早く決めてくれないかな?

話にのる気がないなら、
これは――」



そう言って男の持つ札束を
つかみ、奪い取って
しまおうとすると――…



「ま、待ってくれっ」



男の指が、グッとそれを拒んだ。



(……オレの、勝ち)




その1分後には、事務所
にはもう誰もいなかった。



那智は客室へ。

二人の男女は、ATMへ駆け
込んでいるからだろう。



――あの程度の金、少しも
惜しくはない。


それで汐音を失わずに
済むのなら。


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