STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
NO。そんなのできる
わけがない。



信用なんてしてないのに――

それなのになぜか、鼓動は
何かを期待するように、
速まって――…。



「別にオレを信じなくてもいい。

でも、これは“契約”だから。

契約は必ず履行される。
それだけは、信じて」



「―――――!」



あたしの心を見透かした
ような声に、いつしか
体から抵抗する力が抜けた。



あたしは王子のように
キレイな顔をしたこの男と
一緒に、さらわれるように
店を出た――…。





     * * *


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