庶民♀♂御曹司【短編】



私は、痛くならない程度に起き上がった。


光芽は私を支えながら、微笑んでいた。




「白い雪が降る中生まれたから、白雪。」


「雪が降る夜に生まれたから、雪夜」




私たちの考えていることは、どうやら一緒のようだ。



「結衣にあげていた愛情を、同じようにこいつらに注いでやんないとな。白雪は、結衣に似て美人になって、雪夜は俺に似て、イケメンになるだろうから」



「自分でイケメンって言っちゃうの?」



イケメンで合ってるけどね。



でもなんか、ナルシストみたい。




「こいつらの成長が楽しみだな」



「うん」



光芽は目を細めて、私以上に幸せそうに微笑んでいた。




【お終い】




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