*初恋*



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駅までの道を
ひたすら歩く。


でも嫌ではない。


春の朝はちょっと肌寒く……
けど、なんとなく澄んだ空気が
心地よい。


「あれ…………
村山……さん……?」


不意に後ろから
呼びかけられた。


え?
この声って………


わたしは驚きと期待で
勢い良く振り返ると
そこにはやっぱり………


「あっ
やっぱり村山さんっ
おはようっ
俺玉木優生。覚えてる?」


そう言って
優しく微笑む玉木くんが
立っていた。


「おぼえてるよっ
おはようっ!」


けど………


なんでこんなところ
玉木くんが?!


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