*初恋*
黙って俯く私をみて
ちょっと動揺したらしい玉木くん。
「あっ
ごめんね困らせて……。
俺、一人でいくよっ
じゃあまた学校で。」
そう言って
歩き出す。
えっ……ちょっ……!
ガシッ
「え……?
村山さん……?」
「へ?」
驚いて振り返る玉木くん。
けど、そんな玉木くんよりも
自分の方が驚いた。
私は、無意識に玉木くんのカバンを
つかんでいた。
「……………っ!!!!!!!!」
我に返る私。
どんどん顔が熱くなる。
(なっななななっ
なにやってんだわたしっ!?)