*初恋*
校門のところまで着くと
自分と同じ制服を着た生徒たちが
たくさん集まっていた。
同じ中学校の友達同士で
固まってる子達もいれば
積極的に周りの子に
話しかけてるような子もいる。
周りを見渡すと
みんなそれぞれで楽しそうに話していて
なんだか自分だけ
取り残されてしまった感覚に襲われた。
自分には同じ中学校の友達がいない。
でもだからと言って
知らない人に突然話しかける
勇気なんてない。
ざわざわとした雰囲気の中で
自分の周りだけ
ポッカリ溝が出来たような
そんな感覚だ。
朝までの清々しさは
どこかへ消えてしまって
今はただ、
取り残されてしまったさみしさと
これからの学校生活への不安が
自分の心を支配していた。