キミへ
「杏菜をどーしたいワケ? 寝かせてぇの? 襲いてぇの?」
「あ、」
やっべ、必死になりすぎて忘れてた…。ごめん杏菜
「寝かせてぇけど…」
「ならそこ、使えよ」
「は? ここはさ…」
「別にいいだろ。お前が見張ってんなら」
「!」
玲音の意味ありげの発言に俺は目を見開いた。
「玲音…」
「あ? 勘違いすんなよ? 今は、てめぇに任せるっつってんだよ」
「…はっ、お前に杏菜やるかよ」
「どうだか。お前隙だらけだし」
は? 俺そんな隙あっか? てか玲音に指摘される俺ってどーよ?
「ま、俺は知らねぇけど。その間に杏菜奪えるし」
「だからやらねぇし」
「言っとけよ。貰うぜ? 杏菜はな」
玲音は鼻で笑って部屋を出ていった。
「ムッカツク!!」
「ん……」
っと…杏菜寝てんだった…。
「………」
俺は杏菜の頭撫でた。