キミへ
「ちょっ、煩い!!」
「マジかよ…」
「杏菜が…」
「「社長令嬢!!?」」
あ、久々にハモったの聞いた。
「まぁ…」
「すご…」
「杏菜すご…」
「ヤバイな…」
「そんなすごい人だったとは…」
「大袈裟だなぁ。第一、あたしが凄いんじゃなくて親が凄いの」
あたしはその子供みたいなもんだし。
あそこまで会社を大きくしたのは親の力だからね。
「あたしは社長令嬢だけど、それは親が凄いんであって…あたしが凄いワケじゃないからね?」
「……それを天沢にも聞かせてぇ」
そう雅が言ってあたしはピクッと反応した。
「雅…?」
「へ?」
「あたしの前で、天沢エリカの名前は禁句だからぁ〜♪ 分かったぁ?」
ふふふ…、と笑えば青ざめて『ハイ…』と言った。
(((杏菜は怒らせないようにしよう……)))
あたしを見てそんなことを思ってたなんてあたしは知らなかった。