キミへ
そこであたしはピタリと動きを止めた。
「? 杏菜?」
「千嘉…、後ろ」
「へ?」
千嘉が振り返ったと同時にポンと肩に手が置かれる。
「はい、千嘉捕まえた」
「れ……怜衣…っ」
すごい笑顔で千嘉を見てる怜衣。
そんな怜衣を見て青ざめる千嘉。
「………ごめん千嘉!!」
「えっ!? 杏菜!!?」
マジごめんホントごめん。
でもその怜衣は怖すぎるわ。
「うわぁ…すっごい罪悪感」
ここまで来たら何がなんでも逃げ切りたい!
怜衣が捕まえたのは千嘉だから…、次の鬼は千嘉じゃんっ!
(千嘉に勝てる気はしないな…)
早いしすばしっこいし早いし……。
雅は誰捕まえたんだろ……。
「杏菜」
そう聞こえてビクッとしてしまった。
「あ…、玲音か…」
「なにそれ。俺じゃ残念?」
ちょっとね。とは言わない。てか言いたくない。