キミへ
あれ? なんかあたし子供みたいじゃね?
てかあたし引っ張られること多いよね? なんでだっ?
「あっ、アタシハチマキ忘れた」
「バカ雅〜。さっさと取っておいでよ?」
「うん、ゴメン」
そう言ってパタパタとまた教室に戻って行く雅。
「雅って意外と忘れんぼうなんだね」
「そうそう。うっかりさんなんだよねぇ〜
おっとりまったりゆったりしてる雅だからね〜」
それって…千嘉じゃないの?
という言葉は飲み込んでおいたが。
「あれ、雅は?」
熱気から冷めたイタチが帰ってきてそう言った。
「ハチマキ取りに」
「はー、だっせぇやつ」
「それ、雅が聞いてたら半殺しだね」