街角トレイン
【また明日】



「ララ!?どーゆーことなの!?」



あかりは私と隼人が
一緒に登校してきたことに
驚きを隠せない様子だった。



それもそのはず。



手を繋いで来たからだ。



私は断ったけれど
隼人は強引に私の手を握ったのだ。
隼人の握力の強いこと。
私はすり抜けることが
できなかった。



「うん…まぁ…いろいろあって」
「その“いろいろ”を聞いてるの!」
「うーん…」
「私達って、何でも話せる仲だよね?」



あかりになら、言っていい気がした。



「私、隼人に告られたの。
ホームラン打ったら
俺と付き合えって…」
「んで?
隼人がホームランを打ったから
付き合ったって?あんたバカ?」
「へ?」
「本命の雨宮キキはどうするつもりよ」
「そっ、それは…
やっぱりまだ好きだから…」
「二股かけるつもり?」
「そんなこと思ってないよ!」
「そう。でも、ララが言ってることは
二股かけますって言ってることと
同じ気がするんだけど」



あかりの言っていることに…



間違いはない。



どちらかを、諦めなきゃ。



諦める人は、もちろん…



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