アカイイト。



「君は、だ、れ?」


そこには、一人の男の子がいた。


体中が痣だらけの男の子がいた。



「ここに居ちゃだめだよ…おかあさんが、おねえちゃんを殺しに来るから…」




「たけし…?」


男の子のおかあさんは、紅いナイフを持って、やってきた。



「――――――――おねえちゃん!!!」




男の子のおかあさんは、ナイフを振り下ろした。



振り下ろした先には、男の子の小指。


私と繋がっている、アカイイト。




「――――――――!!!!」



男の子の小指が、宙に舞う。


男の子は、床に倒れ込んだ。



…死んだのだ。



< 6 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop