蒼空Letter

あたしと彼のリミット


ソウちゃんの手紙を読んでため息が出た。


2時間目にお母さんが迎えに来てそのまま入院。


とりあえず今日の検査が終了してもう夕方になる。


「柏木さん、夕食いらないって聞いたけど」


看護士が来て声を掛けた。


「今日は笹井先生がダメって」と理由を言うと看護士は去って行った。


窓の外をボーっと見ながら色々考える。


(いつ、言えばいいのかな・・・)


明後日、学校に行ったら言う?


それとも、部活をお休みしてもらってゆっくり話せる場所で説明した方がいいかな?


いきなりの事だもん。ビックリするに決まってるし・・・。



検査中の笹井先生の難しそうな顔。

そしてこの間お母さんが行った台詞。

『好きな事をさせてあげて下さい』ってあの台詞。


笹井先生も検査中に言った。


「せっかく彼氏出来たんだから、若いんだし遊んだ方がいいよ」って。


今までそんな事言わなかったじゃん。

常に「ダメ」ばっかりだったでしょ?



あたしのリミットは確実に近づいてる。

発作は出ないけど・・・

多分、相当心臓が弱ってるって事でしょ?


「何で?何であたしなのよ!」


拳でベッドを思い切り叩いた。
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