蒼空Letter

天国への手紙


今日は14日。

明日は仕事を休みにしてツナミとルウコの墓参りをする。


風呂上がりにリビングにツナミがいなくて部屋を覗くと、勉強机で何かを書いている。


「お、勉強か?偉いな」


「違うよ、ママに手紙。明日お手紙の日でしょ?父ちゃんは書いたの?」


「まだ。これから書くけどな」


「忘れたらママに怒られるよ」


「忘れねーよ」


少しツナミの手紙を覗くと派手派手な便箋にデカイ文字で『ママへ』と書いてあった。

隣に封筒が置いてあって最近覚えたのか漢字で自分の名前を書いてある。


「ツナミ、名前間違ってるぞ。『高柳』はこう書くんだよ」


ウサギの柄のメモに『高柳 繋美』と書くと「あ、そうか」と言った。


「それだったら『高卵』だよ。何だよ卵って、アホか」


「うるさいなー、ツナミの名前難しいんだもん。『高柳 つなみ』って書いたらダメ?」


「いいんじゃない?『卵』よりは。さっさと書いて寝ろよ?明日起きれないぞ」


「わかったー。でも明日学校お休みできるからラッキー」


笑顔を向けてから、メモを見て苗字を練習している。

また『卵』になってるし・・・。


何度か教えてやっと『高柳』と書けるようになった。




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