お犬様あらわる
「?目の前?」
どこ?
キョロキョロと首をふって見てみるが、いるのは
上半身裸の男のみ……。
とてつもなく嫌な予感がしたが私の理性がそれを否定した。
「あの犬の毛一本たりとも見えないんですけど…。」
「ふーん。」
妖しく笑って私の鼻をつつく。
「分かってるく・せ・に…。」
ペロ
「……!?」
顔が近づいてきたかと思ったら、頬をなめられた。そこはよく榎藍がなめてくる場所で…。
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