いちごオレ
弱々しい体つきに撫で肩。
りんごのように赤い唇。
長い睫毛。二重で丸い目。
え、この子…
「ちょ、そら近い!!」
春だ。
気付いたらわたしと春の距離は約15センチ。
じろじろ見てたらいつの間にか接近し過ぎてたみたい。
「あ、ごめんごめん」
「びくったぁ。チューされるのかと思ったし」
「へ??ちゅー??」
わたしが目を丸くして春を見つめると、春は顔を赤くして目を逸らした。
「な、なんでもない!!さっきのなし!!」
変な春。