鎧―キミヲ守ル―

―No.1―




その夜、私たちは【鳳凰】の集会にお邪魔した。

初体験の暴走族の集まり。

最初は楽しみだったけど、下のヤツらが単車をブンブンと吹かしてて煩い。

私は怒りを抑えながら、瞬斗がくれたビールを飲む。

…あー、マジで煩い。

聖は飛鳥たちと盛り上がって居て、何も感じてないらしい。



「ねぇ、瞬斗」



「何だよ」



「あれ、煩い」



私が単車を吹かす馬鹿を指差して言うと、瞬斗は立ち上がり、後輩に止めるように言いに言った。

けど、睨まれた。

うん、睨まれたね。

私は立ち上がり、瞬斗の前に立っている後輩の胸倉を、銜え煙草をしながら掴んだ。
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