校舎の中で
最初はただ泣きながら家に来て




何を聞いてもダメだった




そんな弥生を俺はずっと抱きしめた





弥生が彼氏が出来たと聞いてから




俺は何人もとの女と関係を持って抱いた




けどやっぱ好きな女をただ抱きしめるのは



こんなにも暖かいのか




不覚にも俺はそんなことを思っていた






それからだんだん落ち着いた弥生は



少しずつ俺に話をしてくれた





楽しかった思い出




喧嘩した思い出



一緒に泣いた思い出



初めてのデート



初めて抱きしめられたこと


そして


初めてキスした時のこと


初めて体を重ねたこと





すべて俺に話してくれた





そして

後悔はしていないと




だから俺はあいつに



「俺は一生お前のそばにいる」





そんなことしか言えなかった







そしてあいつは





俺に背を向けて


また




歩き始めた



















< 43 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop