『金持ち心♀♂貧乏心』
再会するお嬢様と御曹司




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「美桜さま、学校に行かないのですか?」



「行かない。行かなくても平気だもの」



「ですが・・・・・」



「井上が説得してるのは、お金のためでしょう?私のお小遣いから、説得料よりも多く出すから、説得・・・やめてもらえる?」





ドアの向こうにいる井上に、美桜はそう言った。


井上は少しの間黙ると、ドアを叩いた。




「井上!?」



「私がお金に執着しているのは、お金が無く後悔したからです。私は高校を諦めました。お金が無かったから。私が後悔した以上に、親が後悔していました。私のことだけを気にして、苦しんで病気で死んでいきました。」



「・・・・・・。」



「お嬢様のような、経済力があれば余裕に助かった病気でした。もちろん高校だって、自分で言うのもなんですが、そこそこ頭は良かったです。選び放題とも言えました。奨学金の話だってありました。でも、奨学金は生活費まで出ないんです。学校では、学業を学び、大人になってからの将来の生き方を教えてもらうことが出来ます。でも、その時の私には、明日の生き方、お金が必要だったんです・・・・。」








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