白いYシャツと夏空と君。





「繭、」


「や、やだよっ…」



じっくりと、ゴローちゃんは私に詰め寄る





「す、すぐ、お金がなくて戻ってくるでしょ?…そんな…空港に行くほど私、彼と親しくないんだ。」


「……。」



にっこりと笑う




ゴローちゃんは無表情
何をしたらいいのか、私には全く分からない。





「繭、上の空でもいいから聞いてくれ。」


「……。」




「もし、あいつがどこぞの金持ちの社長の息子だったらどうだ。」






< 297 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop