あなたに出会えて

 天井を見ながら、なんとなく左手首を眺める。血が乾いて、右手で触るとパリパリと剥がれた。少しちくっとした。乾ききっていなかったみたいでうっすらまた血が出て、脈が強くなった。

 でも死ねない。こんな傷じゃ死ぬことは無い。

 明日からどうしたらいいんだろう。今日は歩が言ってくれたから、逃げれた。でも、不意打ちだったりしたら?いつ何されるか分からない不安と、誰が敵かわからない恐怖。

 立ち向かう勇気なんて私にはない。
< 107 / 226 >

この作品をシェア

pagetop