あなたに出会えて
 力なくそれを手にした。これで、切れば死ねるのだろうか。いや、そんな勇気なんてない。死にたくない。

 でも、少しでも傷をつければ誰かは気にしてくれるだろうか。誰かはあのことを後悔してくれるだろうか。

 そんなことを考えながら、カッターの刃を出していた。

 そのまま当たり前のように、自分の左手首に当てた。

 このまま引いたらどうなるんだろう・・・。

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