危険な学校
「ほれ。これで大丈夫だろ?」

「うんっ☆」


ケータイのアドレス帳にお父さん以外の初めての男の子が登録された。


翼が初めて。


なんとなくそれが自分にとって特別に感じた。


まぁ翼は何人もあるんだろうけど。


「じゃ姫奈んちここだよな?」

「あ、うん。ありがとう!」


いつのまにか自分の家の前に着いていた。


話しながら歩くと速いなぁ。


もう少し話していたかったけど。


「じゃーな!また明日。」

「バイバイ。またね。」


私は手を振った。


そんな私を見て翼も笑って手を上げて帰って行った。


ほんの少し


翼との距離近づいたかな――?


私はもう1度翼の後ろ姿を見て家に入った。
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