【短編】君のカケラ
お別れの時間
「……そう。あと二十分ぐらいなんだ」


寂しそうに呟いたあと、窓の外を見る空。


「でも、まだ決まったわけじゃないから」


それに反論する僕。


「ゴメンネ。なんか分かっちゃったんだ。ここにいる私は、残留思念のようなもので、本体じゃないみたい」


さっきより、空の姿が薄くなってきていた。


「だから、もう限界なんだ。ここにいることが……」
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