好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
改めて挨拶をするか、何をすべきか迷いながら武井さんを見る。

するとパッと目が合う。

ーーバシッ



「――った!;;」



愛想笑いをした私の頭を、ファイルで殴って来る。

…何で殴られるの;;



「それ。俺の担当してる店の管理表。見て覚えろ」



「わかりましたけど…;;」



角がね。

角が当たってたのか、痛みが引かないんですよ。



「チビって叩きやすいな」



「座ってますから、誰だって小さいです…;;」



「黙れ158センチ」



…エスパーですね。

しかも“悪”の付く。
< 7 / 201 >

この作品をシェア

pagetop