ナツの夏
2 黒髪とネクタイ



翌朝。


私は日の光で目を覚ました。


目覚まし時計無しに起きるなんて、自分でもビックリだ。




「おはようございます」




階段を降りると、石井ちゃん先生の両親が笑顔で迎えてくれた。本当に爽やかな朝だ。




「瑠璃ったらまだ寝てるのよ!私達で先に朝ごはんにしましょうね」




時計を見ると、7時半前だった。こんな時間から何かを食べるなんて、どれくらいぶりのことだろう。


ちゃんと食べられるか不安だったが、私の食欲は意外に旺盛だった。


昨日のおにぎり同様、ごはんが美味しい。


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