赤い糸―運命のヒト―
「じゃあ俺ん家行こうぜ。」
「うん。」
想の家に着くと、当たり前のように家に上がり込むあたし。
「ただいまー。」
「おじゃましまーす。」
そんなあたし達の声に反応して想ママがリビングから顔を覗かせた。
「空ちゃん、いらっしゃい。」
想の家族は温かい。
本当の家族なんかよりもよっぽど、あた しにとっては家族のような居場所。
「空ちゃん、夕飯食べていくわよね?」
「はいっ!!いただきますっ!!」
想の家でご飯を食べるのは当たり前。
想の家族はあたしの家庭の事情を知って るから…