一番近くに君が居る

「俺にだって選ぶ権利はある」





俺は何かしてしまったのだろうか…あんな態度は初めてだ…あんなに、露骨にあんなに避けられるとは…あんなに…あんなに…

只今部活真っ最中。
…にも関わらず、まるで真っ白な灰になって風に飛ばされていってしまいそうな、そんな雰囲気を漂わせる直哉。
だだ漏れのその空気にはもちろん周囲の人間も気がついていた。

しかし最近の直哉を悩ませる噂をばら撒いた張本人達としては、今朝の出来事なんかも重なり直哉にやたらと声をかけられる状況では無い。というかむしろ、今の直哉がこんななのも自分達のせいだったりして…なんて事を思うと、もはや声などかけられなかった。

直哉大丈夫なのか…?
ごめん直哉…!

反省はしている。反省はしているのだが声には出せず、心で皆呟いた。正直、平謝りだ。
時折切なげに溜息をつく直哉はとても悩んでいるのだと感じたのだ。
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