一番近くに君が居る
1.

「ところでおまえら、どんな関係?」




ーーあれから約5年。



「ココちゃーん!直哉君来たわよー!」


篠宮家の家政婦である久代の声が朝と同時に彼が迎えに来た事を告げる。5年が経ち今では高校生になったココだが、今だに朝にはめっぽう弱い。

もぞもぞと布団の中で身じろぎするココは夢うつつで、そのままもう一度夢の中へと向かい始めたその時だった。


「ココー入るぞー…って、やっぱりまだ布団の中かよ!いい加減起きろよなおまえは!」


ガバッと布団を剥ぎ取られ、ココも思わず目が覚める。パチパチ目を瞬かせながら隣に立ついつもの彼を見て口をついた一言は、無意識なままに「おはよう」だった。

そしてそのまま彼、 牧 直哉(まき なおや)に、「おはようじゃねぇよ!」と怒られるのもまた、篠宮 ココ(しのみや ここ)のいつも通りな朝の会話である。

< 2 / 306 >

この作品をシェア

pagetop