一番近くに君が居る

直哉と翔が席につくと辺りには安堵の空気が漂い、またいつも通りのざわめきが教室内に返ってくる。それを待って翔は口を開いた。


「これ、今週中には全部に知れ渡ってんじゃね?」

「…アイツらぁ〜…」


噂をバラしたのは確実にバスケ部のやつらだと直哉は確信していた。まぁ昨日のあんなタイミングであんな雰囲気で秘密にしてくれるとは思わなかったが、こんなに早く広まる程頑張らなくても良いではないかと思う。

すると翔は直哉に対して「へぇ」と、感心したような声を漏らした。


「オレじゃねぇって分かってくれてんの」

「…そりゃそうだろ…おまえがそういう事して何の意味があんだよ」


だがしかし、直哉はそこでハッとする。そんなことよりももっと重大な事があったのだと。


「そうだ、おまえっ!昨日のアレはどう意味だよ!」



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