逆らわない
消え入りたくなるほどの恥ずかしい私の告白に、畠山君は心底楽しそうに笑った。

『はははは!結構結構!よし、じゃあ今日も安西先輩を悦ばせてあげるよ』

ひとしきり笑った後、彼の声がまた低くなる。

『いつものファミレスで待ってる。ミニスカートで、はかずに来てよ』

「『はかずに』!?」

私は自分の顔が朱から蒼に染まっていくのを感じた。

そんな!

「せ、せめてロングスカートかパンツで…」

『それじゃあ意味がないじゃないか。これはお仕置きだよ?』

「で、でも!昼間だし人も大勢いるし!誰かに見られたら…!」

『えーとね…』

私の言葉は、畠山君には一切届かない。

彼はずっとそうだった。

どんなに酷い命令でも、一度口にしたら覆さない。

私がどんな目に遭おうと実行させる。

そして、そんな酷い人に私は逆らえない。

いや、逆らわない…。

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