罪を憎んで…明日の章…
両親は、そのすべてを私に教えてくれた。

私は、姉の仇をとる…。

そう決めた

――2年後、

「お姉ちゃん、私ね…やっとお姉ちゃんと同じ歳になったよ……」

明日香は、姉の仏壇に手を合わせている。

「私、――絶対、仇をとるから……ね」

私は、宮田に接触していた。

いや、正確には宮田と思われる男に…だ。

偶然だった……

――1週間前、

「結構ですっ!」

「なんだよ~いいじゃん? 飯くらい?」

姉の墓参りのあと駅でしつこいナンパに私は絡まれていた。

男は、明日香の腕を掴んだ。

「――ちょっと! 離して下さいっ!」

明日香は男の手を振り払おうと手を振り回す。

しかし、男の手はしっかり掴んでいて離れない。
< 3 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop