everlasting love~幾星霜の果て


突拍子もない俺の突然の申し出に、磯辺は一瞬、驚いたような顔をしたけれど。




「気が済むまで存分に殴るがいい」




一呼吸置いたあとで静かに目を閉じ、拳を受け入れる体勢に入った。




ほんとうは1発どころか、殺してやりたいくらいだ。


権力欲しさにヒメミコ様を殺めた挙句、俺の大切な人までもを死に追いやった。


そのくせ“磯辺修也”に生まれ変わったおまえは、麻友の恋人役を演じ、俺よりもたくさんの時間を過ごしてきた。



大きく深呼吸をしたあと、俺は磯辺の頬を力任せに殴りつけた。




「もういいのか?」




磯辺は口許から流れる血を拭いながら、殴るのを1発でやめた俺に言う。




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