白い翼と…甘い香り

つくり笑顔って
いつでもどこでも

変わらなく
作れるつもりでいたのに

主人の前では出来るのに

和也の前ではどうしても
出来なかった。






「あのね、私…」

「ん?」


「わたし…
アメリカに行くの」





視線を反らせて
顔を見ないで

感情を表に
出さないように

例えばそれは

主人に対して
喋るように…



そうすれば
言えないと思っていた一言は

思ったよりも簡単に
私の口からスルリと出てきて

私は慣れたように

心と言葉を

切り離す…




和也に対して

それは絶対にしないと
思っていたのに



そうしなければ
出てこない


言葉、だったんだ・・・


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