天神学園大聖夜祭
「あー…」

ペコリと一応は頭を下げたものの、内心気まずいチャーリー。

(うっわ、あっかーん…この先生いまだにあの時の事真に受けてるやん…)

モグモグと七面鳥を咀嚼しながら考える。

(この後俺、うさぴょんと合流してクリスマスデートでも誘おう思てたのに…龍娘先生がおったらそんなんでけへんやん…てか、あの時の告白は俺のボケでしたぁゆーたらシバかれるんやろなぁ…)

色々と思案する辺り、流石に『校舎半壊事件』で相当懲りたと見える。

(せや、『俺に惚れたら一緒に棺桶入るまでついて来なあかんで?』いうのはどや?いやいやっ!俺もう棺桶在住やし!てかもう火葬されてるし!欽ちゃんの火葬大賞やし!)

テンパっているのか意味が分からない。

(せやったら…せやったら…『いや真に受けるなや先生!そこはボケろや!』て…あぁあぁ、あかんあかん、この人絶対アドリブきけへんもん、本番に弱いタイプや、そんなんやったら芸人として大物にはなれへんで、一緒にM-1出て天下取るなんて夢のまた夢やで…って何の話やねんっっっ!)

ズビシ!と一人で空中にツッコむチャーリー。

「チャーリー…君…?」

不安そうに彼を見つめる龍娘。

如何にチャーリーが関西芸人特有の軽ノリとはいっても、女性の気持ちを軽んじるのは流石に少々気が引ける。

「あの…」

口いっぱいに頬張っていた七面鳥をようやく飲み下し。

「一緒にパーティー…回りましょか…?」

チャーリーはそれとなく龍娘を誘う。

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