幸せ探し
「どした?」
俺は気になって
伊藤の顔を覗き込むと
伊藤はすぐに顔を上げて
「なんでもない」と笑った
「もしかして愛理ちゃん
バスケ苦手とか?」
「そんなわけないじゃん
むしろ得意だよ」
俺たちはその時信じなくて
「嘘だ嘘だ」と言ってバカにしていた
伊藤もそれに言い返していたけど
めんどくさくなったのか
机に突っ伏して
そのまま寝てしまった
「おい、京輔
絶対試合見に行こうな」
俺が提案すると
京輔は喜んで
OKした